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家探し〜理想の家がついに?タイミングの魔〜

家探しを始めて3ヶ月、ついに理想の家?がhitした。

去年の秋から売りに出ていはいたものの、
縁がなく価格を下げた物件。
価格が下がった事で私たちの検索条件に引っ掛かったのだ。

3LDKで築28年。
エリアは憧れのニュータウン・L地区だった。

このL地区には4年前。。娘が2〜3歳の間住んでいた。
自転車でショッピングモール3店に楽に行け、
遊歩道を通って公園も小学校にも行けた。
毎週日曜日には近くの公園でNPO法人が
炊き出しだの水遊びだの催してくれて、
お金がなくても十分楽しめた。
商店街のパン屋さんは店先に子供用の三輪車や自転車を置き
自由に遊んでくれ、と目の前の広場を解放して
夏にはプールまで出してくれたので
店先のウッドデッキでパンを頬張りながら
水に濡れてキャッキャ喜ぶ娘を眺めたものだ。
自転車でIKEAに行って、
50円のソフトクリーム食べて涼んで帰ってくる、
というのも気軽に楽しんでいた。

気の合うママ友さんもでき、同じ小学校に通うのを心底楽しみにしていた。
家から小学校まで、車道を通らずに行ける安心・安全な住宅地だった。

が、住み始めて1年もたたない内に住んでいたアパートの取り壊しが決まり
私たちは出て行かなければならなかった。


あれから3年たったものの、あの街の住み心地の良さが忘れられず
地価が高いのを承知で物件を探していた。

ニュータウンだけあって、中古物件の数は他と比べて格段に少ない。
そんな中ようやっと出た物件だった。
そのあたりは土地勘もあるので、スーパーや病院も揃っているのは覚えていた。
ーそして何よりパパがあのL地区を気に入っていたのだー。


早速内覧を申し込み、現地を確認。


1Fは対面ではないけど仕切りのないLDK。
天井に大きな羽根のついたシーリングファンがあり
嬉しい事に床暖付きだった。

そして何より、リビングからの眺めが素敵だった。
ほどよい広さの南東向きの庭が広がり、
垣根や高低差の関係で両隣や裏の家は視界に入らない。

水回りの設備は古かったし、壁紙は全て薄汚れていたので
張り替えが必要だが「リフォーム」という名目のもと
自分で好みのものを選べると思うと嬉しかった。



だが、今まで何件も物件を見ているのだ。
ここで浮かれているだけではただの豚。
飛べない豚はただの豚。ブヒブヒ。
と思いながら近隣を見る。

道路2本挟んだ向こうには県立高校がある。
パパに聞くとかなり頭のいい子が通う学校らしい。
ーまかりまちがって、娘がこの高校に通ったら
学費は格安だし交通費はゼロー
実際の娘は右と左もうろ覚えの6歳児なのに、
やっぱり浮かれていたんだろう。ブヒ。


ひとまず家に帰って、パパの身内にも図面を見てもらう。

するとさすが建築関係のプロ、私たちが気付かなかった事を指摘してきた。


「駐車場、これどうなってるの?」



確かにこの家の駐車場は、お隣の家のリビングの真裏に位置する。
土地が四角ではなく、L字のような形をしていた。
駐車場はパッと見,お隣の敷地の中に見える位置だった。
これはもともとこの土地は1つだったものを
お隣さんと親戚関係だった元オーナーが2分したことによる。

とはいっても境界線もしっかりあるのだし、
そんなに気にする事はないと思っていたのだが
そうなると「目に見えない境界線」も気になってくるらしい。


目に見えない境界線ーそれは、地面の下に埋まっている水道管とガス管。

もし自分の家の水道管とガス管が隣地の下に位置していた場合、
修理の際は隣地の土地を掘り返しての作業になる。
その管が最悪「お隣との共有」だった場合、
破損した時の責任の所在があいまいになり
トラブルの原因にもなる。。。。と。

Mさんに確認してみたところ、ガス管は単独使用だが
水道管がわからない、とのこと。


う〜ん、、、でもそれってそこまで気にすること?
駐車場がお隣の家の前にあるのは気になるけど。。。
その不安要素を上回る程の立地条件がこの家にはある。
たぶん私たちが死んだ後、娘がこの土地を売ることになっても
ここならすぐに買い手がつくのではないだろうか。


不安要素はあるものの、迷いはあるものの。。。。
「買う」意欲はあるのでこの家の建物診断をして
大きな欠陥がなければ購入を決定する事にしたい、と
Mさんに申し出た。
内心、かなり気に入っていたので
シロアリに柱がやられてますよ、というレベルでなければ
多少の不具合が診断されてもリフォームして買うつもりだった。

住宅診断士に申し込みをして、さあその診断の前日ー。


家の電話が鳴った。

私は夕飯の支度をしていたので、パパが出た。

「もしもし。ああ、いつもお世話になっています。
はい、あの家ですね。はい。。。。はい。
。。。。。そうですか。。。。。はい。」


パパの口ぶりでピンと来た。


受話器を置いたパパが


「あの家、売れたって」


とすごく悔しそうに言った。



「あ、やっぱりね。
。。。縁がなかったんだよ!また次だよ、次!」


とお皿をカチャカチャ言わせながら返事した。

気に入っていた家だったのに、という悔しさはあった。
家具の配置もリフォームする箇所も
引っ越してからの生活も夢膨らんでいたけど。

なんとなく

L地区には縁がないのだ。
前住んでたアパートだって1年経たないうちに立ち退きになったし。

もしこの物件の駐車場が自宅の目の前だったら、
もっと早く購入を決断出来ていたかもしれない。

「中古物件、買う前に必ず住宅診断を!」

なんてネットの情報を鵜呑みにして準備していたけど
結果、そのちょっとのタイミングの差で手に入れられなかった。

今となってはあの物件は買わなくて良かった、と思っている。
共有部分が気になってなんだかスッキリしない形状だったし
幼稚園からは遠すぎるので年長への進級を待たずに退園していただろう。
今年,娘は仲良しのお友達と同じクラスになり
担任の先生も評判の良いベテラン先生。
毎日、降園後も園庭で思いっきり遊び楽しく過ごしている。
幼稚園、やめなくてよかった。


家探しを始めて3ヶ月。
未練はあるものの、今回の物件がだめになったおかげで
見えてきたものがある。
by mini-kel | 2014-12-02 06:26 | 家さがし

つくったものの記録、まいにちのできごと、ひとりごと。


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